『女性限定の緊縛イベント』で…不定期でモデルになった29歳OLの真実
裸になるまでの分岐点 第1回 私大文系卒・29歳OL
天井に吊られる浮遊感のとりこに
イベントを通じて友だちもできました。彼女はSMバーで働いていて、緊縛のテクニックを勉強しているということでした。「女性はお酒が安くなるレディースデーがあるから、ぜひ遊びに来て!」と誘ってくれたので、SMバーってどんなところだろうという好奇心もあり、直近のレディースデーに行ってみることにしました。
そのお店はSMが好きな人たちの集まるサロンのような場所で、壁に鞭や拘束具が飾ってあったり、天井に緊縛用の吊り輪がついていたりするほかは、ふつうのバーと変わりありません。女性スタッフはボンデージ、男性スタッフは古風な蝶ネクタイを着けています。
そこでちょうど隣の席になった男性が、縛るのが好きで、プロではないけれど非常に上手だと評判の方でした。せっかくなので、本格的に縛ってみたらということになりました。そのまま縛ると洋服が傷むので、お店で緊縛用の長襦袢を貸してくれました。そして、仰向けになるように縛って、天井から吊ってもらったのですが、縄だけで体重を支えているのに全然痛くないのです。圧迫感はありますが、無重力のような浮遊感の方が強烈で、私はすっかり夢中になってしまいました。
二度目にお店を訪ねたとき、マスターから「緊縛講習会のモデルをやってみないか」とお誘いを受けました。そのお店では緊縛を練習したいというお客さん向けに縛り方のテクニックをレクチャーしていて、練習相手となる女性が必要だったのです。生徒はお店の常連さんばかりだし、謝礼も出るというので、私はむしろラッキーくらいの気持ちで引き受けました。
講習会は4、5人ずつ生徒とモデルがいて、ペアになって縛り方の練習をします。全員ジャージ着用で、セクシーなムードは全然ありません。ヨガやピラティスのレッスンのような雰囲気といえば、わかりやすいと思います。